(リウマチ外来)画家ルノワールから関節リウマチの歴史を知る
2015/10/14
- 関節リウマチは自己免疫性の疾患で、全国に70万人のリウマチ患者がおり、男女比は1対4で女性に多く、好発年齢は30~50才代です。 それ以外でも10代や小学生、老年期の発症もあります。
- 仏印象派の巨匠画家ルノワール(1841~1919年)も重い関節リウマチだったのは有名です。
- 晩年は車椅子での生活を余儀なくされました。画家であるルノワールにとって特に手の障害は辛かったでしょう。リウマチ悪化後は、指の関節が変形して腫れあがり自分で筆をとることもできない状態でしたが、家族や使用人に腫れあがった指の間に筆を挟んでもらって絵を描いていたそうです。
- 以前のリウマチ治療は痛みを軽減することしかできず、関節破壊が進み関節が変形してしまう患者さんが多くいました。しかし最近では新しいお薬が開発され、きちんとした治療をおこなうことで「寛解(かんかい)」と言う病気の症状が消えた状況に維持コントロールすることが可能となりました。関節破壊は発症して2年の間に急速に進行します。どのような疾患もそうですが、早期に診断・治療することがとても大切ですね。
リウマチケア看護師 土屋由紀子