(リウマチ外来)関節リウマチと骨粗鬆症
2015/10/14
- 関節リウマチの患者さんは骨粗鬆症になりやすいことがわかっています。関節リウマチに伴う骨粗鬆症には3つの原因があります。
- (1)関節リウマチが原因となる場合
- 関節の炎症に関係するさまざまな物質が全身に放出され、これが骨の破壊を促したり骨の形成を抑えたりして骨粗鬆症が起こります。
- (2)ステロイド薬が原因となる場合(ステロイド性骨粗鬆症)
- 関節リウマチの治療には、ステロイド(副腎皮質ホルモン)が使われることがありますが、この薬を飲み続けると骨粗鬆症が起こることがあります。
- (3)「不動」が原因となる場合
- 関節の障害が進むと日常的な体の動きができなくなって「不動」におちいり、骨粗鬆症が起こります。また痛みのために関節を動かさなくなると、関節の周囲から徐々に骨が萎縮してさらに悪化させる原因になります。
- <検査>
- DXA(デキサ)法と言い、微量のX線を利用して骨のミネラル量を測る方法で、腰椎や足のつけねや手首での測定ができます。
- 予約や食事制限はないので気になる方は来院時にご相談下さい。
- <お薬>
- 点滴・注射・飲み薬などがあります。特にステロイド薬を1日5mg以上・3ケ月以上使用している方は骨粗鬆症のお薬を服用することが勧められています。
- <日常で注意すること>
- 骨の形成に必要なカルシウム・ビタミンD、ビタミンKなどを含む食物を意識しながら、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
- 適度な運動をおこなって骨量を保つとともに筋力をつけて転ばない体作りをしましょう。
- 喫煙、アルコールの取りすぎには注意しましょう。
リウマチケア看護師 土屋由紀子